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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第25章 腹の探り合い






「全く・・・・諦めの悪い小童だ。
何をそこまで固執するのか理解に苦しむな。
巨人には集団戦が望ましく、私一人を引き入れても無意味だ。
むしろ私が入っても軋轢を生んでしまうだけで
兵団内の不和が助長されてしまうぞ」

「何故、軋轢を生むと決めつける?
最初はそうかもしれないが、君の強さに惹かれて最終的には
認められるはずだ。リヴァイの時もそうだった」

「強さだけで人は着いてこない。
リヴァイにはそういう資質があったから問題無かったが、
私は違う。個人の力量に頼るよりも現戦力を強くすべきだ」


ナナシが可笑しそうに言うとエルヴィンは眉を顰め、
仕方ないと言った風情で語った。


「正直に言おう。それが難しいから少しでも有能な人材を招き入れたいんだ。
技術面でも巨人に有効な武器開発の目処が立っていないという手詰まり状態で、
病弱でも何でも使えるものは使いたいと思っている」

「成程、それが本音で私に死ねというのだな?」

「そこまでは言っていない。
死なない程度で・・・・どうにかならないかと・・・・」


そこまで言ったところで
ハンジ達に物凄い顔で睨まれている事に気づいて言葉を切った。

この顔は「この冷血漢」とか「ひとでなし」とか思っているんだろうなぁ・・・と
女性陣二人の顔を見ながら思っていると、
何かを思案していた様子のナナシが提案を出してきた。


「お主が私の提示する条件を全て呑むというなら、
考えてやっても良いぞ」





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