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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第25章 腹の探り合い






突然態度を変えたナナシに男性陣は訝しげな視線を向け、
女性陣は驚きの表情を浮かべる。


「それは・・・本当かい?」

「突然どうしたのさ?今まで拒否してたのに・・・」

「そうそう、もしかしてナナシは冷血漢の方が好きなの?」

「・・・ナナバ、ハンジ、少し黙っていて貰えないか?」


ナナバとハンジを睨みつけて黙らせたエルヴィンが条件を尋ねると、
ナナシはペンと紙を要求してきた。

どうやら条件はいくつもあるらしいと考えそれを渡すと、
彼はスラスラと文字を書き連ねながら話し始める。


「自ら戦う気は無いが教えることは出来る。
要は戦力の底上げをすれば良いのであろう?
どれくらいまで引き上げられるかは、
それぞれのやる気と努力次第だが、まぁ何とかなるだろう。
私が前線に立つ必要も無くなるしな」


どこから来る自信なのかはわからなかったが、
彼の観察眼が優れていることに思い当たり心の中で納得する。

積極的なんだか消極的なんだかわからない言葉だと思っていると、
条件が書かれた紙を渡され、それに目を通し始めた。

他の面々が紙面に目を通しているエルヴィンを凝視していると、
彼は険しい表情でナナシに確認を取る。


「・・・これ全部を呑まなければいけないのか?呑めない場合は?」

「呑めなければ私は実家に帰って農作業だ」

「・・・・・・・・・・・・・」


口元に手を当て考えていると
ハンジ達が身を乗り出して紙を覗き込んだ。


「なになに?何て書いてあるの?」





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