過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第24章 ドキドキの治療法
「そろそろ鍼を取るから、じっとしていろ」
そう言うとナナシは手早くエルヴィンの鍼を取り除いていった。
全部鍼を取り終えるとエルヴィンは上体を起こし、
身体の具合を確認するように動かすと確かに大分痛みが引いていた。
「ほう、これは凄い。まだ痛みはあるが先程より大分楽になったよ」
「熱も少しは下がったはずだ。
明日から動けるだろうが身体に湿布はしておけ。
打撲の痛みは早々消えぬ」
「そうだ、リヴァイもやってもらったらどうだ?
腕が痛むと言っていただろう?」
いきなり矛先を向けられたリヴァイは眉間に皺を寄せながら、
その提案を拒否する。
「冗談じゃない」と持ってきた桶を置いて立ち去ろうとしたが、
ナナシに「遠慮するな」と強引に鍼を刺される羽目になった。
その後・・・エルヴィンの私室を訪ねてきた幹部達は、
次々その身体に鍼が刺された。