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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第23章 真意はどこに?






ここはエルヴィンの私室で、
気絶するまで暴行を受けたエルヴィンは
痛みに顔を顰めながら未だに意識を取り戻していない。

エルヴィンが横たわるベッドの傍に椅子を置き、
怪我の具合を見たのはハンジで・・・
あまりのボコられ振りに最初大口を開けて笑っていた。

しかし、エルヴィンの身体を見るや否や笑いを引っ込め、
口を一文字にして手当したので何も言うことはない。


「それにしても、エルヴィンの身体酷いね。
顔とか普段人目に晒される場所には傷一つ無いのに、
服で隠れる部分は青痣だらけって、どれだけ殴ればこうなるのさ。
しかも、これだけ酷い傷にも関わらず骨折ゼロって奇跡でしょ」


ハンジの言葉通り、
顔だけ見ればエルヴィンは悪夢に魘され眠っているだけのように見える。


しかし、視線を身体に向けると服に隠れる部分は
痣だらけで腫れ上がっており、
そのせいで彼は発熱までしているのだ。

ここまで痛めつけられて骨折が無いというのは、
ある意味奇跡に近いレベルだろう。



そこでリヴァイは「否」と首を振る。



恐らくこれもナナシの計算で、
エルヴィンの『団長』としての威厳を損なわないように
見える部分には傷をつけなかったのだろう。


とんでもない化物だと思う。


「リヴァイはよく仲裁しなかったね。
こんなになるまで放置していたのは意外だったよ」

「・・・・・・・・いや、止めに入った」

「え?」


リヴァイの答えにハンジの目が大きく開かれる。
ハンジから視線を逸らしながら
バツが悪そうに数時間前の事を話した。





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