過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第23章 真意はどこに?
「・・・・痴話喧嘩の後、
相手の怒りを買って気絶するまでボコられた・・・以上だ」
リヴァイの短い説明にハンジは
「そこんとこ、もっと詳しく!」と興奮気味に詰め寄った。
「いやぁ、リヴァイが顔面蒼白でエルヴィンを連れて帰ってきた時は
刺客に襲われたのかと思ったよ」
「刺客の方がまだ可愛げがあったかもしれないな」
「あのナナシって子を連れてくるって、
私から超強力な痺れ薬を受け取ったのに使わなかったの?」
「使ったに決まってんだろ。
エルヴィンが何の対策も無しに挑むはずがねぇ」
「え・・・・?じゃあ、薬効かなかったの?」
「いや、効いてたはずだ。あいつは一度膝を着いた」
「なら、何でエルヴィンはボコられたのよ?」
「・・・・・・・」
ハンジの問いにリヴァイは適切な説明が出来ず、
頭を抱える。
相手が想像以上の化物で、エルヴィンの読みが外れたのだ。
その結果が眼前にあり、深く息を吐く。