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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第20章 帰還への攻防





三人はそれまでと同じように連携し
ナナシが巨人の手足を切り落とし、
リヴァイとハンジが項を削いだ。

リヴァイ達は巨人を削いだ瞬間、違和感を覚える。


項だけでなく、首を落とす勢いで刃が巨人を抉ったのだ。
切れ味云々の問題ではない。


「何だ・・・?」

「ひゃっほー!凄い切れ味!」


戸惑うリヴァイに対して、
ハンジは楽しそうにしながら斬り込んでいった。

今考えても仕方無いか、と気持ちを切り替えたリヴァイも巨人を削ぐ。


手が少し痺れる感覚があるものの、
いつもより少ない力で巨人を削げるのは
爽快さを感じさせるものだった。

暫くすると壁の上から撤退の信煙弾が上がり、
三人は急いで壁を目指し後退した。


「ミケ、ナナバ!無事か!?」

「あぁ、何とかな・・・」


途中、ミケやナナバも合流し互いの無事を確認し合うと
五人で壁をよじ登る。


「全くとんだ壁外調査だったね・・・」

「そのお陰で興味深い本を読めたけどね!」


ナナバとハンジがそんな会話をしながらアンカーを打ち直していると、
「リヴァイ!」とミケの切羽詰まった声が聞こえそちらへ視線をやった。


落下しそうなリヴァイをミケが抱き上げていて、
何事かとハンジ達は目を見開く。

立体機動に長けたリヴァイがアンカーを打ち損じるとは考えられず、
顔を顰めているリヴァイにミケは尋ねた。





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