第8章 上皇水尾×御門
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「お前は…見たことがあるぞ…
幕府の犬か…どうして…うっっ!」
「俺のことを知ってるなら話が早いね。
あの曰く付きの鏡…
お前たちの手に渡ったのはわかってる。
上様が京に入られたこの時期にね…
何を企んでる?」
「………」
「見くびってもらっちゃ困るな…」
陰陽師の男たちが倒れている中で
唯一意識がある男の腕が
あり得ない方向にひねり上げられる。
「ま、待て!待て!言う…言うから!
上様に献上し…
閨で殿方から逃れたい時にかざせば
情欲を抑えることが…できると…」
「閨で…?
そんな時にあれを出したら…!
汚いことをする奴らだな…」
男を手刀で眠らせると
部屋を飛び出した。
「瑠璃さま…!間に合ってくれ…」