第7章 九条
「あたりー。
どーしたの、上様。
どこか痛いの?」
アゴでつむじをぐりぐりしないでっっ
「九条は…っ
だからそれはやめろって言うのに…!」
思わず真っ赤になり大きな声を出すと
「元気そうだねー良かった。
賊に襲われたって聞いて
心配したしー」
今度は頭のてっぺんに口づけをした。
んーーー!!///
いつも九条さんには
振り回されてばっかりだ。
九条さんかぁ…
かなり背の大きなその顔を見上げる。
整った顔と
目元にあるホクロが色っぽい。
いつもこんな調子だから
そういう目で見たことなかったけど…
摂家の出で、鷹司と並ぶ家柄の良さ…
そして正室第二候補と言われてる。
私の正体は知らない筈だけど…