第6章 麻兎
月明かりにチラリと見えたのは…眼帯?
支えを失い、
ふらついた瑠璃を支えてくれたのは
麻兎だった。
「…麻兎…?あさ…うっ…怖かっ…」
「瑠璃…すまない…」
麻兎は少し早目に合流できることになり
途中まで迎えに来たところ、
倒れた護衛団を見つけ
ここまで探しに来てくれたのだった 。
「何とか間に合って良かったが…
怖い思いさせたな。
少しだけ一人でいられるか?
こいつらを
このままにしておけないからな。」
「やっやだっ…!」
取り乱し泣きじゃくる瑠璃に
麻兎は思わず口づけていた。
触れるだけの優しい口づけ…
しばらくして
少しだけ落ち着きを見せた瑠璃の頭を
ぽんぽんと叩くと、麻兎は男たちを
縛り上げ森に運んで行った。