第6章 麻兎
ん…ここは…
「目が覚めたか…家光。」
「家光…?私はそんな名では…」
「とぼけるんじゃねぇ!
調べはついてんだよ!」
どうしよう…何が目的?
「護衛が付いてなきゃただの女だなぁ…
可愛い顔しやがって。
ただ殺すように言われてるだけだが…
その前に天国を見せてやるよ。」
「さ、触るな!」
「威勢がいいなぁ…
それも今のうちだ。」
両手を縛った縄を持って瑠璃を
立たせると梁から吊るされてしまった。
足は着いているが、身動きが取れない…
そして男の一人が、瑠璃の足を
縛っていた縄をほどき
片足を高く上げさせた。
「いやっ…!」