第18章 最終章〜bitter&sweet2〜
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数日が経ち、
瑠璃が江戸城を去る前日…
荷物の整理などをしていると
部屋の外で人の気配がした。
「そのまま聞いてくれ…
返事は要らない。
俺の独り言だから…」
この声は…鷹司…?
障子に映る大きな人影は
確かに鷹司のようだった。
「お前の考えはこの間
聞かせてもらったけど…
やっぱり俺はお前を諦めきれない。
家のことを全部片付けたら…
お前を迎えに行く。
俺が勝手に決めたことだから…
お前はその時、お前の意思で
好きな人生を選んでくれたらいい。
それまで…元気でいろよ。」