第18章 最終章〜bitter&sweet2〜
「…待って!
その時はお団子をご馳走するね。
ずっと…待ってるよ。」
夕陽に照らされた鷹司の顔が
一瞬明るくなり…
その後、決意を新たにして
また引き締まった。
「独り言に返事がある訳ねえけど…
うれしいよ。」
鷹司が障子に手を触れてみると
中から同じところに手を合わせる
瑠璃の熱が微かに伝わってくる。
また逢いたいと…
これで最後ではないのだという
共通の喜びだけは確実にある。
何かの予感が
二人の胸を甘く締め付けていた…
✳︎ bitter&sweet 終 ✳︎