第18章 最終章〜bitter&sweet2〜
ぐいっと引き寄せられると
夏津の胸やたくましい腕…
久しぶりの殿方の温もりに…
私の身体は反応した。
あの人に抱いてもらった夜の…
あの記憶が
私を縛り付けて離さなかった。
寂し…かった…
夏津を愛してる訳じゃない…
そんな私で…
「私は夏津の言葉に甘えるんだよ…
いいの?」
「だからいいって言ってんだろ。
…黙って抱かれてろ…
俺を利用すればいいんだよ。」
夏津は着物を脱ぎ去り
私を湯船から出して立たせると
夏津の薄い唇が私の唇を割り…
柔らかい舌を絡み合わせれば
身体の芯に火が灯る。
やっぱり愛してた…
あの人を。
でもそんな気持ちは
この江戸城に置いていく。