第17章 最終章〜bitter&sweet1〜
これからは二人三脚で
幕府を盛り立てて行こうと
日向に言ってもらったばかりだ。
骨の髄まで幕府に…
日向様に全てを捧げて生きていく
覚悟を決めている。
それは何があろうと変わらない。
瑠璃…
ーその時ふすまの外から声がした。
「家光だ…入るぞ。」
もうそんな刻限だったのか…!
決心の決まらぬまま
瑠璃がやって来てしまった。
部屋に入ってきた瑠璃は
湯あみも終わり、旅の疲れも見せず
爽やかな色香を漂わせている。
「しばらく見ぬ間に…
どんどん美しくなるな…」
「え…?」