第16章 最終章〜sweet&sweet2〜
「うん…俺は、護衛の任に
誇りを持っていたけど…
今はもう他に護りたいものがあるから。
瑠璃が悲しむ様なことはしない。」
「私、知らなかった…その…毒とか…」
「うん、そうだね。
もう口にしていないよ。
こんなかわいいお嫁さんをもらうんだ。
長生きしないとね。」
そう言って笑いながら
火影は私の頬を両手で包んで
じっと瞳の中を除きこんだ。
「瑠璃の瞳の中に俺がいる…
こんな幸せがあるとは知らなかった…
俺は、瑠璃に初めて教えてもらった
ことばかりなんだ。」
「私が…?」
「うん。ただの護衛だった頃から…
自分の身体のことを心配してくれる人が
いるって知ってすごく嬉しかったし…
誰かとご飯を食べることが楽しいって
ことも初めて知ったし…」
火影はずっと、厳しい修行をして
一人で生きてきたんだよね…