第16章 最終章〜sweet&sweet2〜
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夜、褥を前にして
寝着を着ただけの二人が
向かい合って座っていた。
「瑠璃…こっちに来て…」
火影の方へゆっくり近付くと
ぐっと手を引かれ
火影の胸の中へ倒れ込んだ。
恥ずかしさと緊張で
堪らなくなった私が
火影の胸元にぎゅっとしがみつくと…
「あ…火影の心臓の音…」
「ん…苦しいくらい
ドキドキいってる…」
こうして火影が生きている証を
聞いていると…
不思議と心が落ち着いてくる。
もう二度と火影をあんな目に
遭わせたくない…
「瑠璃?どうしたの?」
「火影が生きてて良かったって…
もう危ないことはしないで欲しい。
もっと自分を大切に…」
私はずっと考えていたことを口にした。