第15章 最終章〜sweet&sweet1〜
「この毒はかなり…強いから…
瑠璃様がそこから少しでも近付いたら
俺はここから飛び降りるよ。
それぐらいの…力ならまだある…!
俺は…本気だよ…?」
そう言い切ってから、
いつもの優しい瞳で笑う火影の顔は
夜目にも真っ青に見えた。
「じゃ、じゃあ…助けを呼びにっ…っ」
目の前で苦しむ愛する人の姿に。
私を危険から護る為なら
天守から飛び降りるという強い言葉に。
私はもはや泣きじゃくっていた…
「…それも…だめ!!
一人で動いちゃだめだ。
瑠璃様…泣かないで…
じきに助けが来るから…
俺がいたのに怖い思いさせてごめん…」
「…っく…怖いからなんかじゃない…
火影が…火影が…」
「そんなに簡単には死なないから…
もし死んでも…瑠璃様が…無事なら…」