第15章 最終章〜sweet&sweet1〜
唇と唇が触れ合いそうなほど近付いて
九条は妖しく笑う。
「な、何…?」
もしかして…///
「添い寝でいいから…
一晩だけでいいから…
瑠璃を抱っこして眠りたい。
どうせ夜伽ももう無いんでしょ?」
九条は私をギュッと抱きしめ言った。
「九条…」
そして私は一晩中、
九条に抱っこされて眠った。
途中、せがまれて子守唄を唄うと…
うれしそうな顔をして笑ってくれた。
「ん…るりぃ…ありがと…
あんたに会えて…よかった…」
優しい眠りに落ちる直前に聞いた
九条の言葉…
元々住む世界の違う
鷹司や九条とはもう会うことも
無いのかもしれない。
そう思うと涙が出そうだった…