第13章 上皇水尾【二】
その途端、
寝間着の合わせに水尾様の手がかかり
がばっと一気に開かれる。
ふたつの乳房が夜気に触れる。
荒々しい仕草だけど、男らしい…
そう。水尾様はいつだって私の何歩も
先を行き、奔放な言動をされても
そこにはいつも大きくて深い
お考えがあった。
私は殿方としてはもちろん、
人としての水尾様も尊敬しているんだ…
水尾様の唇が膨らみの先端に寄せられ
優しく食む…
「あぁん…」
優しすぎるよ…水尾様。
こんな風に私のことを思っていて
くださったの…?
「お前の肌は…病み付きになるな…
こんなに俺を狂わせる女は初めてだ。
暗示のせいなんかじゃねえぞ。」
ちゅぱ…ちゅぱ…
本当なら恐れ多いことだけど…
私の乳房を貪る水尾様の頭を抱きしめ
子供の様に撫でると愛おしいなと思う。
この感情は何だろう…?
しばらくその感情に酔いしれていると…
水尾様の指が裾を割り
太ももを撫で上げるのを感じた。