第12章 緒形の診察室~午後編~
「敷物の色が変わってしまうくらい
潤っておいでですね…健康な証です。
ただ、気持ちが悪いでしょうから
少々拭き取りますね…
脚を開いていただけますか?」
「む、無理です!」
「そんなに意識なさらなくても
ただの診察ですから…
それとも瑠璃さんは…」
「いえっ!ひ、開きますから…」
瑠璃が脚を開くと、ずっとうつぶせ
だったせいで、淡い綿毛全体が
濡れそぼって薄紅色の割れ目に
張り付いていた。
「綺麗ですよ…瑠璃さん。」
いつもと変わらぬ笑顔で淡々と
作業を進める緒形に恥ずかしさが増す…
しかし、瑠璃の恥ずかしいところを
手早く拭き終わると、緒形は何食わぬ
顔で元の作業に戻ってしまった。
「永光さんのことはどう思われます?」
緒形さんはお医師だから
何とも思わないのかな…
私ばっかりドキドキして恥ずかしい…
でもこれも上様のお勤めなら
頑張らないと…
瑠璃は覚悟を決めることにした。
「気配りのできる方で…
いつも助けていただいてます。
でも私のことは…子供扱いというか…
相手にしてないと思います。」
「子供相手に秘薬を使ったまぐわい
などすると思われますか?」
「ま、まぐ…///」
「永光さんとも
一度お話されてみてはいかがですか?
ではここからは…少し失礼しますね。」