第6章 番外編 TABOO ❊櫻井翔❊
そう言って、ちゃんは微笑んだ。
なんだなんだ……。
ちゃんは、俺の事どう思ってキス受け止めてんの?
このままいくと、俺、本当に勘違いしそう…。
それから徐々にちゃんと会う回数も増えていき、その度俺は気持ちを抑えられない。
会うのはもちろん、ニノには内緒。
歌では、結局ヤっちゃうシチュエーションだけど、それは今後のグループの活動に影響するので、さすがにね?
でも、何度も一線を超えてしまいそうな衝動にかられることはあった。
終わりにしようと思っても、頭から離れない。
「……そろそろバレちゃいますよ?」
「いいじゃん、バレちゃってもww」
「さすがに駄目ですよ笑」
二人に対しての罪悪感が募るばかりだ。
そんなある日。
「お疲れッス」
「おーす」
今日も一日疲れたなー。
「翔ちゃん、この後飲み行かなーい?」
「あーごめん、今日は無理だー」
「おっけぇー。じゃあお疲れっした^_^
……ぁ、明日もガッツです!笑」
「ガッツです笑」
最近、嵐の中で流行ってる挨拶して、満足そうに帰っていく相葉さん。
多分、来週には別のが流行ってるだろうけど笑笑
はあーあ。
やっと、帰れる。
この後もちゃんに会うつもり。
なんだけど………………。
仕事を終えたニノが向こう側から歩いてくる。
楽屋に戻るのだろう。
「あっ、お疲れ様です」
「…お、おう」
「あの、見てません?入り口で待っとけって言ったんですけどね~」
「えっ…と、あ、見てないけど……?」
俺がそう答えると、ニノは意外とでも言いたげの表情を見せた。
「そうですか…」
ニノとは最近、ちゃんの話をしてないから
ちゃんの話持ちかけられて、なんとも言えないモヤモヤが溢れる。
早くこのモヤモヤから抜け出したくて、行こうとするとニノが俺の方に一歩近づいて来た。