第4章 見えない告白
「……わかりませんよ、二宮さんが。二宮さんが、ますます分からないですっ!」
唇同士が触れる直前で止まった。
すると、二宮さんは切なそうな表情を残して、家から出ていった。
二宮さんが帰ったあと、何も考えられなくて、ただずっと泣いてた。
そして、いつの間にかそのまま眠っていた。
ピンポーン ピンポーン
インターホンの音で目が覚めた。
「……だ、れ……」
時計を見ると、短い針が11を指していた。
「……はぁーい」
……ん?
これってさ、玄関のとこのインターホン?
え、なんで??
あたしは、少し寝ぼけながらドアを開けるとそこには相葉さんがいた。
「……あいっ!……ごめんなさい!」
「いや、とりあえず入ってもいい?」
「あっ!大丈夫です。」
あたしは相葉さんを家に通した。
「てかさ、ちゃん今日学校……?」
あ、あたし、あのまま寝ちゃったんだ。
「ち、違います。……それより、珈琲でいいですか?」
「あ、うん!ありがとう」
あたしが珈琲を淹れてる間、大きく深呼吸したかと思えば、ちゃんのにおいがする、と笑ったり。
「え、あたしの家ですから……笑笑」
「んふふ、だよね!笑」
「あの、あたし、お風呂……入ってきてもいいですか……?」
「全然いいよ?」
相葉さん、最初は驚いてたけどすぐに笑顔になってそう言ってくれた。
「ありがとうございます」
あたしは相葉さんに珈琲を渡して、お風呂に入った。
◇相葉side◇
ちゃんがお風呂に入ってる間、俺は部屋を見渡した。
あっ!変な意味じゃないよ!?
そう言えば、ちゃんが俺ん家にくることはあっても、俺が行くことはなかったからさ。
……それにしても、ちゃんが制服のままだったのが気になる。
まぁ、俺が気にすることでもないかもしれないけど。
……ん?
俺は棚の上に見慣れたものを見つけた。
近寄って見てみると、ニノの香水が置いてあった。
「でも、なんで?……まさか、もう、ニノと……?」
えーーー!!!???
ちょっと!俺聞いてないんですけど!
えでも、今日ニノオフなはずだよね。
それなら、ちゃんといるはずだよね?
でも、ちゃん一人……。