第3章 ~二宮side~
俺は、ちゃんを掴む力が弱まった隙に強く抱き寄せた。
「悪いけど、コイツ一人じゃないんで」
勝手に口がそう言ってた。
すると、観念したのか男たちは舌打ちしながら、去っていった。
「大丈夫か!?」
俺がちゃんの顔が見えるように体を回転させると同時に、ちゃんが力が抜けたようにたおれこんだ。
ちゃん震えてる。
相当抵抗しようと頑張ったのかな。
前に、ちゃん一人でストーカーやっつけたって林が言ってたっけ。
林とは違って、ちゃんそうゆうとこあるからなー笑
その後、林が来たけどそのことはちゃんのことも考えて言わなかった。
「てかさ、あんたあたしの妹に何したのよ?」
「は?なんで??」
「、口数かなり減ったぞ?」
「俺、ちゃんの口数が減るようなこと、してねぇよ?」
俺がそう答えると、林は煮え切らない表情を見せた。
「まぁいいけど、とにかく今日は送ってやってほしいんだけど。」
「別にいいけど?」
「あたし、今日帰らないつもりだからさ。」
「……それって……??」
「……あんった!変なこと考えてないでしょうね?
手ぇ出したらいくらあんたでも許さんからね」
林は、俺のお腹をつまんだ。
「痛ぇよ。そんなこと、考えてねぇし。
てか、俺まじで忘れられてたのがショックだった」
「ごめんね、あぁ見えて、そうゆうとこあるから笑」
「変わってないっちゃ変わってないよね」
俺が何気なく言ったら、急に林がニヤけだした。
「なに、もしかして期待してた?」
「いや~たくさん遊んだんだから、それなりに覚えてくれてるかなーとは、ね?」
「ふふふ。ニノさ、もしかして大人になったにホレた?」
「っ!?ぃ、いや、な、なわけな?」
別に図星をつかれたわけでもないのに、テンパる俺に林は吹き出した。
「まぁ、ホレる分には構わないけどね笑
てか、早くいけっ笑」
「いてっ、なんだよ、ったく笑」
俺は、ちゃんを追いかけるべく足早に店を出た。
しばらく勘で探すと、駅方面に向かってるちゃんを見つけた。
俺が送るって言ってんのに、強がるちゃん笑。