第15章 通じた思い 重ねた肌
…
家に帰りお互い一旦自分の部屋で
休んだ
僕はしばらくして
ヨルさんの部屋に行くことにした
伝えたい事があるから-
コンコン
リタ「ヨルさん、えと 入るね…」
ヨル「おう」
カチャッと扉を開け
中に入る
男の子の部屋にしてはずいぶん
シンプルで片付いている
リタ「ヨルさん、えっと…話したい事が、ある」
ヨル「…おう」
家から飛び出した後の事
ルイくんから聞いた事
嘘もなく話した
ヨルさんは真剣に聞いてくれた
ヨル「なるほど、な…で呼び方がヨルさんになったのもそれが原因だと」
呼び方 気にしてたんだ…
リタ「あ、う…うん あとね、もう一ついいたい事がある」
ヨル「ん …? 」
リタ「僕は、よ、ヨルしゃっ…んんっ、ヨルさん、が…!!」
すごい すごい
心臓がバクバクいってる
収まれ 収まれ
緊張してる
リタ「す、ぅあっ…ヨルさん、が…」
言葉が出てこない
どうしよう
早く伝えたいのに
ヨル「ゆっくりでいいよ ずっと待ってる」
リタ「…!!」
あぁ、もう
ヨルさん…優しすぎるよ
君はこれだから…
リタ『大好き…』
ヨル「っ!!」ビクッ
リタ「好きになってしまってごめんなさい 出会って迷惑いっぱいかけてごめんなさい でも、好き…なの、大好き、なの!!」
涙があふれてきた
どうしよう
止まらない
次の瞬間
ガバッ
リタ「…!」
抱きしめられた
苦しいけど心地がいい
ヨル「好きになってごめんなさいとかあるかよ… 俺も好きだ…大好きだ ばーか…!!」
リタ「ヨ、ルさん…」
ドサッ
そのままベッドに押し倒される
リタの髪の毛が散らばった
リタの目の前にはヨルの顔
ヨル「やっと、言えた…伝わった…」
リタ「っ、う…ん、うん…!!」
嬉しさで上手く言葉を話せない
そしてヨルはリタの散らばった髪のたばを
手に取りたばの少しがヨルの手から
スルリと抜けていった
そして軽くキスを落とす
あぁ…なんて幸せ
リタ「ヨルさん…」
ヨル「…ヨル だ」
リタ「…ヨル」
照れながらも静かにポツリと呟いた