第3章 転校生
一度そっと横目でのぞいて後悔した。彼は不快感いっぱいの黒い瞳でこっちをにらみつけていた。「視線で殺す」ってこういうことなのかも。
(瞳が黒いってことは、のどが渇いているのね。それに、隣がベラじゃないから怒っているのかしら?)
その瞬間チャイムが鳴って、私は飛び上がり、エドワード・カレンは席を離れた。流れるように立ち上がると、ほかのみんながまだ立ち上がらないうちにさっさと私に背を向けてドアから出ていった。
その姿を呆然と見送っていると、ベラがやってきて、
「どうだった?」
と、聞いてきたので、
『私が隣りじゃ嫌だったみたい。』
と、答えた。