第3章 転校生
「でも、みんな相手がいるわよ。エメットとロザリー、それにジャスパーとアリスが付き合ってて、しかも一緒に住んでるのよ。」
その口調には驚きと非難が混じっていた。やはり原作通りベラは興味があるようで、ジェシカにいろいろと聞いていた。
その頃、私はどう自然に傍観者になれるのかを考えていた。するとどこからか視線を感じ顔をあげた。
その相手はなんと、エドワードだった。私は彼に考えを読まれないように急いで視線を逸らすと、相手の瞳にはどこか不満げな色が浮かんだ気がした。
その行動を見ていたベラとジェシカは、にやにやしだし、
「あれはエドワードね。自分につりあうだけの美人なんて、ここの女子には一人もいないなんて思っていたんだろうけど、変わったんでしょうね。」
とジェシカが言った。
しばらくすると、4人は一緒にテーブルを離れた。全員目を奪われずにはいられないほど優雅だった。あの大柄でがっちりしたエメットまで。
エドワードは、二度とこちらを見なかった。