第3章 転校生
私たちはじっと目を伏せたまま、先生がくれた課題図書リストに目を通した。読んだことのあるものばかりで、安心はしたが、つまらなかった。ベラもそうみたいで、二人で目を合わせ、苦笑した。
そしていろんなことをベラと話していくうちに仲良くなり、今度私の家に遊びに来るように約束した。
終わりのチャイムが鳴り響くと、ニキビ面でテカテカした黒髪のひょろっとした男の子か通路のむこうから身を乗り出して話しかけてきた。
「君たちさ、シグレ・サクラとイザベラ・スワンでしょ。」
と。少しおせっかいだするとベラが
「ベラよ」
と、訂正した。周囲3列以内にいる全員がこっちを振り向いた。
「君たち、次の授業は何だい?」
時間割はさっきバッグの中にしまったばかりだ。