第4章 服
お市「おおっ‼鬱陶しい前髪が後ろにいっておる‼」
『その方がサッパリすんだろ?へぇ…へっぶし‼』
お市「だ…大丈夫かうる兄?」(汗
『ん…たぶん』ズビッ
鼻を啜りながら答える。
侍女「ですが、やはり早く衣服をお召し替えなされた方がよろしいのでは……?」
お江を抱いた侍女が恐る恐る訊いて来る。
『んー…まあそうなんだけどさぁ、生憎と俺みてぇなデカい奴が着れる服なんかねーんだよな〜……』ハァ…
頭をポリポリ掻いて溜め息を吐く潤。
一応サブローがこの時代で暮らす為に必要な生活用品はすぐに用意してくれたのだが、服…着物だけは作るのに時間が掛かるため、すぐには用意出来ない。
弥助「ワ、ワタシの服良かったら貸しショウか?ワタシカラダ大きいからアナタでも入ると思います」
そう言って弥助が手を挙げて近付いてきた。
『え?でもヤング…じゃなくて弥助さん、あんた服……』
弥助「大丈夫デス‼ワタシ服2着持ってます‼だから1着お貸しします‼」
服がなくなると言おうとした潤の言葉を遮って弥助が話を続ける。
『そうか。じゃあ、俺の着物が出来るまでの間貸してもらえるか?』
弥助「ハイ‼モチロンデス‼」ニコッ
弥助は満面の笑みで答える。
『ありがと、助かるよ♪』
弥助「では、サッソク着替えて下さい。コッチがワタシの部屋デス‼」
『おお。よし、そんじゃちょっくら行ってくるわ』
そう言って抱いていたお初を降ろし、先を歩く弥助の後ろをテクテク着いて行く。
姫様親子「「「行ってらっしゃーい‼」」」