第16章 『もう一度』
そして私もポーチからある物を三つ取り出した。
それは銀の小さな皿を樹脂でコーティングして その中に水を閉じ込めたものだ。
皿の裏にはブレードと同様に木の葉の印と調査兵団の印が彫られている。
それを私は3人に渡した。
天姫「受け取って下さい。私からの贈り物です」
エルヴィン「これは?ペンダントか?」
・・銀のようだがペンダントにしては装飾が少ない気がする。
リヴァイ「…」
・・なんだこれは?
ハンジ「綺麗だけど唯のペンダントではないよね?天姫が作ったんだし」
・・何か仕掛けがあるんだと思うんだけどな
3人はプレゼントを手のひらに乗せて観察していた。
天姫「それを握りしめて“水遁 永久の印”と唱えてみてください」
3人ともどうなるかよくわからないという顔をしているが唱えてくれた。
するとペンダントが白く一瞬だけ光った。
天姫「中の水を見て下さい」
そう促すと、
エルヴィン「っ!?これは」
リヴァイ「どうなってんだ?」
ハンジ「えー!!なにこれ!?」
全員驚いてくれたようだ。
天姫「忍術の一つ。水遁の応用で水鏡をペンダントの内部の水に閉じ込めてます。
この術は無線の通信手段だと思ってください。離れた所にいるそれを持ってる人と会話ができます。
術を切るときは“完了”と言うだけでいけます」
ペンダントの中の水にはそれぞれの顔が小さくだが映り、ペンダントから声がしていた。
天姫「これなら役に立つと思って作ってました。この術はチャクラの持ち主になら名前を唱えれば繋げることもできます。なので暇があれば連絡くれたらな と思います」
ハンジ「それって天姫と話すことできるってこと!!」
・・すご!!
天姫「今回は時空間を挟むので伝わるまでに時間を要するので手紙に近い要領になると思います。」
エルヴィン「ありがたいな。通信手段としても申し分無いし、天姫とも連絡を取れるのか。
ありがとう。大切にするよ」
リヴァイ「返事寄越せよ」
・・繋がりが切れるわけじゃねぇんだな
天姫「もちろん!待ってますよ!」
私は皆が喜んでくれて本当に良かったとホッとしていた。