第15章 『嘘と別れ』
ナルト「俺?」
天姫「うん、信じないならそれで構わないから取り敢えず聞いて。
ナルトは私の従兄弟だよ」
・・・ついに言ってしまった。でも後悔はない。
私の言葉にナルトはフリーズしていた。
サクラ「え!?ちょ、ちょっと待って!!
天姫と従兄弟って…!」
・・だからアカデミーの頃からナルトに構ってたのね…自分の従兄弟なら話が合うわ。
サスケ「おい、自分で家族は殺したんじゃねぇのか?」
・・ナルトだけを残した…。俺と同じなのか?
天姫「サスケ、私が殺せと命令を受けたのは葛之葉一族に対してだけで、ナルトはそこに含まれてないよ。
ナルトはうずまき一族だからね」
サスケ「一族が違うから対象から外れたということか」
・・なるほどな
天姫「そういうこと」
ナルト「なんで、今まで教えてくれなかったんだってばよ!!」
・・俺ってばずっと独りだと思ってたのに
天姫「…それは私が臆病なせい。
ナルトが家族に憧れてるの知ってたから言えなかったの。
私はこの手で家族全員を皆殺しにしてるんだよ?ナルトが欲しくて欲しくて仕方なかった物を自分で壊してたんだよ…。
そんなこともし知られたら嫌われるってわかってた。それは嫌で私は影から見守る道を選んだの」
・・・ナルトの夢が叶うところが見たかったから
ナルト「俺が天姫を嫌うわけねぇじゃねぇか!!アカデミーの時にお前にどれだけ救われたと思ってんだよ」
・・天姫がいなけりゃずっと寂しくて、俺はずっと独りだったってばよ
天姫「……っ、そっか…言うの遅くてごめんね…ありがとう。」
・・・やっと嘘と分かれられたんだ…。
後は………
私の中で凝り固まっていた不安が緩々と解けていった。そして残るは皆との別れ。
私は最後にカカシ先生へと向き直った。