第15章 『嘘と別れ』
天姫「サスケ…怒らないの?
私は家族を殺してる。例え任務だとしても私は家族を逃がすことも出来たのにそれをせずに殺したんだよ?」
・・・あんなにイタチさんのことは憎んだのに
私は気になる余りにそう聞いた。
サスケ「…お前は俺の仲間だからな」
・・俺も不思議に思ってんだよ。何でお前を軽蔑しないかがな…。
その答えに私は目を見開いた。私がこの話をした段階で言われる資格を失った言葉だと思っていたから。
一筋の涙がわたしの頬を伝った。
サクラ「えっ!天姫どうしたの!?」
・・天姫の過去には驚いたけど、それって私たち里の皆を守るためでしょう?
貴方がやらなければ里は他里に攻められ、より危険な状況になってたでしょ?
貴方は里を影で守ってくれたのにそんな貴方を責める訳がないでしょう。
今まで話すことができずにずっと苦しんでたのに気づけなくてごめんね。
突然泣き出した天姫にサクラが背をさすりならがらなだめてくれた。
天姫「ん……ごめんね、急に…。サクラもありがとう」
・・・本当に私は仲間に恵まれてる。ハンジさんには感謝しなきゃ…。お礼に部屋を定期的に掃除してあげることにしよう。
サスケの言葉を聞いて私の目からは自然と涙が零れていた。
嫌われると思って自分で空けた心の隙間がピッタリと埋まった。
まだ仲間だと、話してからも仲間なのだと、私の罪を知ってからも受け止めてくれる皆。