• テキストサイズ

〜Mint Candy Story〜

第7章 -失恋-(高尾和成)*★


失恋から1ヶ月…。
あっというまに夏休みになった。


だいぶ篠崎さんを
意識しなくなったが、
夏休みも部活があるから、
よく篠崎さんが体育館にいた。



それに付き合わされてるのか、
くるみちゃんもよく一緒に来ていて、
オレとくるみちゃんと真ちゃん、
いつもの3人でよく帰るようになった。



真ちゃんとくるみちゃんは
同じ方面で、途中からオレだけ別。



真ちゃんとくるみちゃんにとっては
オレって邪魔なんじゃねーのかなー。



たまにそう思うけど、
やっぱ篠崎さんと宮地さん見てるのは
まだキチぃし、
くるみちゃんがいると、
篠崎さんのことを考えなくてすんだ。


ほんとに助けられてるよなぁ。


あ、真ちゃんも。





でも、ある時、
いつものように3人で帰ろうとしたら、
真ちゃんが突然、
「今日は行く所がある。
高尾、美山を送って行くのだよ。」
と、言い出した。



「こんな時間に?」


「あぁ。約束があるのだよ。」


「なになに〜?真ちゃん、デート⁇」


「バカめっ。違うのだよ。
それより高尾!
ちゃんと美山を送るのだよ。」


「それはわかってるけど。
じゃ、くるみちゃん、行こうか。
じゃーな、真ちゃん。」


「う…うん。
緑間くん!気をつけてね。」



いつも3人で歩いていた帰り道を
くるみちゃんと2人で歩く。



「真ちゃんの用事ってなんだと思う?」


「えっ⁈えっと…なんだろう?」


「ブハッ。くるみちゃん、
オレが聞いてんのに〜(笑)
そいや、2人で帰るのって初めてだな。」


「えっ?う…ん。そうだね。」


心なしか、くるみちゃんのテンションが
いつもより低いように感じた。


教室で…真ちゃんがいる時は、
もっとよく話すしよく笑う。



なんだか少し淋しい…。



「なぁ、くるみちゃんて
なんで彼氏作らないの?」



なんとなく話が途切れて、
前々から気になっていたことを
話の糸口として聞いてみた。



「えっ?」


「だってくるみちゃんて
けっこうモテると思うんだよね〜。
でも、彼氏いないし。
あ、いつもオレらといるから、
勘違いされちゃってる?」


/ 550ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp