第1章 -空中-(青峰大輝)
…きたっ‼︎
オレは思わず起き上がった。
別に理由なんかねぇよ…
つか、やっと送ってきたメールが
これだけかよ。
Re:
〈したかったから。〉
オレはすぐに返信した。
ピピピピッ♪
Re:
《ただ衝動的にってこと…?》
すみれからもすぐ返信がきた。
それからはすごい勢いで
メールのやり取りが続いた。
つか、恥ずかしいこと聞くなよ。
〈そぉだよ。したかった。〉
《したかったら誰にでもするんだ?》
〈そぉじゃねぇよ。〉
《彼女に怒られるよ?》
〈いねーよ。つか、いたらしねぇし。〉
《じゃあ、なんでわたしにしたの?》
〈だから、したかったんだよ。〉
《何それ?もう。繰り返しじゃん(ー ー;)》
初めて顔文字が入った。
呆れ顔だが…。
〈なんであん時泣いてたんだよ?〉
オレは話題を変え、
ずっと気になってたコトを聞いた。
さっきより少し時間があいて、
返信がきた。
《フラれたの。》
……。
〈なんでフラれたんだよ?〉
《他にも女がいたの。》
〈浮気か。〉
《わたしが浮気相手だったみたいだけど。》
〈どういうことだよ?〉
《わたしのほうが2番目だったってこと。
キミに着替え見られた時は、
それを問いただしてフラれた日。》
オレはなんて返信していいのか
わからなかった。
《赤い下着…その人が好きだったの。
バカだよね。
キミに言われた通り、
ぜんぜん似合ってなかったのにね。》
オレが迷ってる間にすみれから
連続でメールがきた。
〈あのカードホルダーみたいな
色がいい。〉
《何が?》
〈下着♪あんた肌白いし。
なかなかいいもん持ってるし♪〉
《へんたいっ(-_-)》
〈あ、でも夏だし、ビキニなら、
また違う色がいいかもな。〉
《あのねぇ(^^;;窓拭きはバイトなの?》
〈あぁ。普段は大学かバスケ。〉
《バスケしてるの?》
〈あぁ。今度ストバス来るか?〉
《考えとく。遅くにゴメンね。
ありがとう。元気出たよ。
あ、あと女のコには衝動的に
キスしたとか言ったらダメだよ〜。
誤解されちゃうよ?
おやすみなさい。》
そこでメールは終わった。
ん…?
オレは誤解されてるのか…?