• テキストサイズ

〜Mint Candy Story〜

第4章 -素直-(笠松幸男)★


「えっ⁈あ…っ。

……。


ありがとう。あったかい…。」


清瀬は急に赤くなったが、
それ以上は何も言わず、
オレのカーディガンを膝に掛けた。



つか…それでもけっこう冷えるよな。

あいつら、いい加減開けに来いよな…。



「これ、はおってろ。
部活のだけど…今日は着てないから、
そんな臭くねーはずだ…。」


オレはジャージの上を出して、
それも清瀬に渡した。



「大丈夫だよ。
もう十分あったかいし、
笠松だって部活後でしょ?
汗引いて風邪ひいちゃうよ。」


清瀬は立ち上がって、
ジャージをオレに返してきた。


「いーからっ!
ウチの部員のせいで
お前に風邪引かれても悪いだろ。」


我ながら…ヘタな言い訳だな。
素直に「お前が心配だ」と言えない。



「でも……。」




「つか、オレの話くらいで、
お前もこんな時間に体育倉庫来んな。
黄瀬だってあんなだけど、一応男だぞ?
何かあったらどうすんだよ?
危ねーじゃねぇかっ。」


清瀬のことが心配なだけなのに、
オレはついキツく言ってしまった。


ヤベ…今のは言い過ぎだよな…。
/ 550ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp