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〜Mint Candy Story〜

第38章 -再会-(青峰大輝)


「…っ‼︎やっぱり‼︎
最初来たときから、
もしかして…って、思ってたんです!」


興奮気味にすみれが言う。


「よく…覚えてたな。」


「おまわりさんも。」


ニコッと微笑まれてすみれに
”おまわりさん”と言われると、
なんだかこっぱずかしい。


「青峰だよ。」


「え?」


「青峰大輝…オレの名前。」


「青峰さんかぁ。」


すみれはマジマジとオレを見て、
オレの名前をつぶやく。


「あの時は本当に
ありがとうございました。
あれから、何回か声掛けようかなって
思ってたんだけど、
やっぱり声掛けられなくて…」


「は…?」


声を掛けようとしていた…?


「でも、ちょっとぶつかっただけの人、
覚えてるわけないしなぁ…って思ったし、
彼女といる時もあったから、
声掛けるのも悪いな…って。」


彼女…?
はぁぁ…さつきのことか。


「彼女じゃねーよ。」


「え?」


「一緒にいたのは、
ただの幼なじみだよ。」


「でも…」


「つぅか、オレだって…
声掛けようとしてたぜ。」


「うそ⁈」


すみれは目を見開いて、
口をポカンと開けていた。


「くくっ…」


「わ…笑わないでよ‼︎もう‼︎」


オレが思わず笑ってしまうと、
すみれはぷく〜っと
頬を膨らまして怒った。


「ガキみてぇ。」


「むっ‼︎失礼な‼︎
青峰さんより年上ですー!」


「年上は年上なんだろうけど、
中身はどうなんだろうな?」


まだ少し拗ねてるすみれの頭に
ポンと手をやり、すみれを見つめる。


「…っ⁈」


「ムキになるのもガキっぽいしー
定期落とすし?走って人にぶつかるし?」


「…っ⁈〜〜〜〜っ‼︎…すみません。」


すみれは百面相のように、
コロコロ表情を変え、
最後は悔しそうに謝ってきた。


…やっぱ可愛い。

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