• テキストサイズ

〜Mint Candy Story〜

第34章 -冬シチュ三部作②-(青峰/宮地/木吉)


すみれの布団をめくろうとすると、
すみれは必死で布団を押さえていた。


「なんで隠れんだよ⁈」


「だって‼︎恥ずかしいっ‼︎」


「はぁ⁈」


「ね…寝起きだし…
髪ぐちゃぐちゃだし…」


それが可愛いんだっつーの。


「…⁈てゆぅか、なんで、大輝が⁈
どうやって家に入ったの?
お母さん⁈」


すみれは目元だけチラリと
布団から出してオレを見ていた。


「あー。
家の前で会って、家あがってけって。
なんか親父さん迎えに行って、
ついでに飯食ってくるから、
ゆっくりしてけっつって…。」


よく話す人だ…と思った。


「つぅか、いつまで隠れてんだよ⁈」


「だって…」


すみれはまた顔を
布団で隠してしまった。


「おまえなぁ⁈
せっかく来てんのに、
おまえの顔見れなきゃ意味ねーだろ⁈」


「…っ⁈」


やべぇ…オレ何言ってんだ…⁇


今は…すみれが
布団かぶってくれてて…助かった…。


オレの顔…見せらんねー。


「き…来てくれたのは、
すごく嬉しいけど…。」


「…けど?なんだよ?」


「今日のパジャマ、
可愛くないんだもん‼︎」


「はぁ⁈」


すみれのことばに、
オレは一気に冷静になった。


「来るなら来るって言ってくれれば…
もっと可愛いパジャマ着てたのに…。」


…っ‼︎


「パジャマなんかなんでもいーっつうの!」


バサッ…


「きゃっ‼︎大輝っ⁈」


すみれのことばに我慢できなくなり、
オレはすみれがかぶってる布団を
力いっぱいめくった。


「で?大丈夫なのかよ?」


すみれのパジャマは
別になんの変哲もない
ピンクの普通のパジャマで、
すみれがなにを嫌がってんだか、
さっぱりわかんなかった。


やっとすみれの顔をよく見れて、
オレはちょっと安心した。


「うん。
お薬飲んだら熱は下がったよ。
まだちょっとボーッとするけど。」


「…なら、よかったわ。」


「大輝…ありがとう。来てくれて。」


…っ⁈


すみれが布団の中から手を出して、
オレの手を握ってきた。


「大輝の手…冷たくて気持ちいい。」


「おまえは…まだ少し熱いな。」


オレもすみれの手を握り返す。


/ 550ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp