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〜Mint Candy Story〜

第30章 -緊張-(宮地清志)


どぉしよう…


どぉしよう……


裕也先輩のバカーー‼︎


「駅の反対のスーパーだっけ?
いつもの買い出しんトコ?」


「え⁈あの…⁈はい!」


結局…本当に…宮地先輩と2人で
買い出しに行くことになった。


遠征の分とか、今日買う必要ないのに!


どぉしよう…
宮地先輩と一緒なのは嬉しいけど、
緊張しちゃうよ…。


それに、せっかく部活観に来た
宮地先輩に迷惑かけちゃって、
ますます話せなくなっちゃう…。


「ちょっと遠いけど、
買い出しの定番だよなぁ。
あそこ、安いし…。」


「はい。」


うわぁ…どぉしよう…
”はい”しか言えない。
せっかく宮地先輩が話し掛けてくれてるのに…
宮地先輩と話せるチャンスなのに…


…でも、何を言えばいいのかわからず、
暫く沈黙がつづいてしまった。


「…。すみれさぁ…彼氏いんの?」


「えっ⁈」


突然宮地先輩が聞いてきた。


なんでそんなこと…⁈


「や…なんか、彼氏いんなら、
オレと2人で買い出し…
とかでも、マズイんかな…って
思っただけっつーか。」


「い…いませんっ‼︎」


「ははっ…じゃ、よかったわ。」


…っ⁈


わたしが全力で否定すると、
宮地先輩がニカッとして言った。


「えっ⁈あ…あの…」


”よかった”って…⁈
どういう意味だろ…?


「ま、おまえは裕也とのが
よかったのかもしんねーけど。」


「な、なんでそこで裕也先輩が⁈
裕也先輩すごい意地悪なんですよー⁈」


「ははっ…だろうなー。」


「あ‼︎ごめんなさい‼︎弟さんなのに…」


「いいって(笑)おまえら、仲良いよな。」


「仲良い…っていうか…?
でも、主将になって、
前より頼りになりますよ。」


あ!裕也先輩の話なら、
少しは話せるかも!


「ふぅん…頼りに…ねぇ…。
あ、ほら、行くぞ!」


…⁇


やっぱりつまらなかったかな。


それ以上は話はふくらまず、
そのままスーパーに着いてしまった。


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