第25章 -純潔-(灰崎祥吾)★
そぉいや、最近…来てねぇな。
GWも終わり、
本格的に暑くなってきた夜、
0時まわったけど、
今から誰か呼べっかなぁ…なんて、
無料通話アプリに入ってる
友だち一覧を眺めながら、
ふとあいつのトコで手を止める。
檜原すみれ…
あいつの画像は白いすみれの花だった。
およそオレとは縁遠い意味の花…。
ピンポーーン♪
ついあいつのコトを考えていたら、
こんな夜中にインターフォンが鳴った。
おっ♪
呼んでねーけど、誰か女が来たか♪
「はいよ〜」
ガチャ…
「しょーおーごーくんっ♪」
「おまっ…⁉︎」
…っ⁈⁈
玄関開けて抱きついてきた女は、
1番予想してなかった女…
すみれだった。
「なんなんだよっ⁈
つか、おまえ酔ってんのか⁈
酒くせーっ‼︎」
シラフでこいつが
こんなことするわけない。
ほんのり頬をピンクに染めたすみれ…
酔ってぽわ〜んとした表情で、
オレを見上げている。
…そんな目で見んじゃねぇよ。
「あのね、終電なくなっちゃったのー。
だから、泊めて〜♪」
「はぁ⁈」
なに言ってんだ⁈
こいつを泊めたコトは1度もない。
「だって帰れないんだもん。
ね?お願い♪おねがーーい♪」
…っ⁈
甘えるように抱きついてくるすみれ…
薄手のブラウス越しでもわかる
成長したすみれの胸が
オレに押し付けられる。
「はっ⁈ふざけんなよ⁈
ダチんトコでも行けよ!」
「この辺に住んでる友達いないもん。
祥吾くんのいじわるーーっ。」
そう言ったすみれは、
さらにギューっと抱きついてきた。
…計算かよ。
んなわけねぇのはわかっているが、
さらに押し付けられるこいつの胸に、
オレは反応していた。
ガチャ‼︎
「うるせーっ‼︎」
バタン‼︎
隣に住んでるヤツだった。
…ったく…めんどくせぇ。
「とりあえず入れ!」
「わーい♪祥吾くん、優しいっ♪
おじゃましまーす♪」
すみれはオレの部屋に入ると、
ソファに座った。
「なにしに来たんだよ?
襲われに来たのか?」
しかたなく水を出してやる。
吐かれても困るし…。
「わーい♪ありがと〜♪
大丈夫〜!襲われないもん♪」
「は⁈なんでだよ?」