第24章 -彦星-(虹村修造)★
「…ありがとな。すげぇ嬉しい。」
…っ⁈
「修造っ⁈」
突然修造に抱き締められた。
抱き締めてくれるのは嬉しいけど、
修造の鍛えられた上半身が触れ、
いつもより修造を近くに感じ、
わたしはいつも以上に
ドキドキしてしまった。
絶対わたしのドキドキは
修造に聞こえてる…。
「ひかり……」
…チュ。
…っ⁈
そのまま修造にキスをされた。
ゆっくり優しく…
気持ちを伝えるように
修造はキスをしてくれた。
何度も何度も…。
「あ!あのね!」
少し恥ずかしくなってしまい、
わたしはいったん修造から離れた。
「…なんだよ?」
修造はちょっと不満そう。
「プレゼント!忘れてた!」
わたしはバッグから、
プレゼントを取り、修造に渡した。
「サンキュ。開けていいか?」
「うん。
気に入るか…わからないけど。」
「ひかりが選んでくれたんだろ?
なら、大丈夫だって♪」
そう言って、修造は包みを開けた。
「リストバンド…!サンキュー。
ちょうど今の緩くなってきて…⁈
もしかして、気付いてたのか?」
「うん。最近練習の時、
よく腕触ってたから、
緩くなってきたのかな…って
気になってて。」
気に入ってくれたみたいでよかった。
「あれ?コレ…」
あ…やっぱり気づいた…よね。
気づくよね⁈
自分でしたんだけど…
やっぱり恥ずかしかったかも…
「コレ、ひかりがしたのか?」
「う…ん。」
わたしはリストバンドの裏側に
「S」と「H」の刺繍をしていた。
修造とわたしのイニシャル…
「修造、引いた⁈
さすがにやりすぎだったかな⁈」
「いや、ぜんぜん。
ほんとありがとな。
コレなら、ひかりが
一緒にいてくれるみたいでいいな。」
修造がニコッと笑ってくれた。