第24章 -彦星-(虹村修造)★
七夕から3日後…修造のお誕生日。
わたしは日付の変わる瞬間に
修造に電話した。
『お誕生日おめでとう!』
『ありがとな。
つか、よくこのタイミングで
電話できたな。』
ちょっとからかうように
修造に言われてしまった。
『30分前から
スマホ持って待ってたもん!』
『はぁ⁈』
今度はからかうどころか、
ちょっと呆れている…。
『1番に言いたかったんだもん。』
やり過ぎたかな…。
『……っ⁈あのな…』
『…なぁに?』
『ひかり、可愛すぎだから。』
『えっ⁈』
予想外の修造のことばに
わたしがことばを返せずにいると、
修造が話し出した。
『そろそろ寝るか?』
たしかに…もう眠い。
でも、もっと話してたいな。
『え〜?もう?
もっと修造と話したいよ。』
なんだか電話を切るのが
もったいなくて、
わたしは少し?ワガママを言った。
『オレだって…』
『ん?なぁに?』
『オレだってもっと話してぇよ。』
……っ⁈⁈
修造がそんなこと言うのが珍しくて、
わたしは電話越しで
真っ赤になっていた。
『でも、もう遅いしな。』
『はぁい…。ね、修造?』
『ん?』
『大好きっ。』
幸せいっぱいの気持ちになって、
今日はすんなり大好きと言えた。
本当に今年は修造のお誕生日を
一緒にお祝いできるんだなぁ…
修造と付き合ってるんだ…
そう実感できる夜だった。