第19章 -誤解-(宮地清志)***
「え…⁇」
…まだあるの?
てゆぅか、わたし、最低じゃん。
部活の皆に公害さらして…。
別に皆見たくもないだろうに。
「…まぁ、それはいーわ。」
……再び沈黙が訪れる。
「…宮地?」
沈黙が気まずくて、
今度はわたしから話しかけた。
「…なんだよ?」
「この服がいけないのは…
わかったけど…」
「…?」
宮地は不思議そうにわたしを見た。
「それで、宮地は
結局何を怒ってたの?」
「はぁぁぁ⁈
お前、マジ埋めんぞっ‼︎」
宮地は大きなため息をついていた。
「木村たちはなんつってたんだよ?」
「え…?あ…。
裕也のTシャツを着てたから…
付き合ってると思う奴もいるって…」
「…付き合ってんのかよ⁈」
宮地までとんでもないことを言った。
「付き合ってるわけないでしょ⁈
わたしと裕也だよ?
裕也はわたしにとっても弟みたいだし、
カワイイ後輩だもん。」
「…‼︎じゃあ…なんで…」
「…?」
「裕也の…Tシャツ…」
「…っ⁈
それは…あの…色々あって…」
やっぱり…宮地も…?
わたしは大坪たちにした話を
宮地にもした。
「…ほんとにそれだけかよ?」
話を聞き終えた
宮地から出てきたことばは、
まだ疑うことばだった。
「それだけ…って?他に何が?」
「裕也は…その…見たんだろ?」
「何を?」
「お前の…ブラとか…」
「な…っ⁈」
改まって言われると…
さすがにちょっと恥ずかしい。
「でも…不可抗力だったし、
別にわたしのだよ?
そんなたいしたもんじゃないし…
裕也だってもう忘れてるでしょ。」
「はぁっ⁈
忘れるわけねーだろ⁈アホか⁈
何ふざけたコト言ってんだよ⁈
埋めんぞっ‼︎」
「…はぁ⁇な…なんでそこまで
言われなきゃいけないの⁈」
わたしは思わず固まってしまった。
「あのなぁ…お前は女なんだよ!
さっきから言ってんだろ⁈
もっと自覚しろよ‼︎」
「そんなの当たり前でしょ?
自覚してるに決まってるじゃん!」
「はっは〜〜…お前、埋めんぞ‼︎
してねーから言ってんだよっ!」
…っ⁈
宮地はわたしを埋めるのではなく…
わたしを抱き締めていた。
「みや…じ…?」
埋められるよりも驚いて、
わたしは動けなかった。