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〜Mint Candy Story〜

第19章 -誤解-(宮地清志)***


この人は…大坪さんは、
なにを言っているのでしょうか?
わたしの頭は
ハテナマークでいっぱいだった。


「今日裕也のTシャツ着てただろ?」


今度は木村が話し始めた。


「え…?うん。」


「あいつ、上着てねーし、
檜原に貸したっつぅし…
なんつぅか…なぁ。」


木村は少し言い淀む。


「それだけで、わたしと裕也が
付き合ってるコトになるの?」


ビックリして聞くと、
2人は微妙な顔をしていた。


「あ…あれは…‼︎」


わたしは2人に
裕也のTシャツを着ていた経緯を話した。


「まぁ…オレらは…
なんとなく違うなと思ってたけどな。」


ため息をつきながらも
2人は納得してくれたようだった。


「でしょ?皆おかしいよ。」


「まぁ、男と女だしな。
そう思う奴もいるってコトだ。」


「そんな…。」


皆…わたしのコト…部活の仲間とは
思ってくれてないのかな。


「 女だから特別扱いしてるとか
檜原や他のマネージャーのことも
仲間と思ってないとか、
そんなんじゃないからな?」


わたしの考えを見透かしたように
大坪が言った。


「…うん。ありがと。」


大坪のことばにホッとした。


「でも、じゃあ、
なんで宮地は無視してたの?」


「「は…⁈」」


2人は呆れたようにわたしを見る。


「お前、今の話聞いてたのかよ?
また最初に戻ってんじゃんか‼︎」


木村に怒られる。


「はぁ。
あとでオレらの部屋来いよ。
で、あいつと話せ。その間、
オレ風呂行っててやるから。」


「そのほうがいいな。」


木村が言うと、大坪も頷く。


「ちょっ…2人とも待ってよ。
よくわかんないけど、
宮地、怒ってるんでしょ?
2人で話すなんて気まずいよ。」


「大丈夫だって!な?」


席を立つ2人に必死で懇願するが、
2人は聞き入れてくれなかった。


でも、よくわからないのに、
謝るのも変だし、
一体なにを話せばいいんだろう。


カワイイ弟に手を出したと思われた⁈
宮地、ブラコンだっけ⁈


いろいろ考えてたら、
頭がおかしくなってきた。


でも…このまま…
宮地と話せなくなったら、
どうしよう。


宮地にずっと無視されてるなんて、
耐えられない。


気がついたら、
わたしは宮地のことばかり考えていた。

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