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〜Mint Candy Story〜

第18章 -初恋-(青峰大輝)**


そう言った黄瀬くんは、
ポンとわたしの頭に手を乗せて、
もたれてきた。


「黄瀬くん、重いーー‼︎」


わたしは黄瀬くんの手から逃れ、
黄瀬くんの腕をポカポカ叩いた。


「……………チッ。」


…?舌打ち⁇聞き間違い…⁇
電車の音であまり聞こえなかったけど、
青峰くんが舌打ちしたような気がする。


「あ!すみれっち、今ウチで
マネージャーやってくれてるんスよ♪
青峰っち、知ってたっスか⁇
すみれっち、すごい仕事早くて〜」


「ちょっ…黄瀬くん⁇⁇」


なんでやたら…
部活のコトを強調するんだろう?
それに、さっきから
いつもよりくっついてくる気がする。


「すみれっちは〜…」


♪〜○○駅〜○○駅〜♪


ちょうど黄瀬くんが話し始めた時、
乗り換えで人の多い駅に着いた。


「キャッ…」


…⁈


人の波に流されてしまい、
いつものように
押し潰されると思ったのに…


…あれ?


「おい⁈大丈夫かよ?…ったく。」


「青峰くん⁈」


わたしはいつのまにか、
青峰くんの前にいて、
青峰くんに守られていた。


「あ…ありがとう。」


恥ずかしいけど、
今度はちゃんと目を見て言った。


それより…さっき…
駅に着いた瞬間、
黄瀬くんに押された気がした。


わたしを青峰くんのほうへ
行かせようとした…⁇


黄瀬くんは離れてしまい、
反対側のドアのトコロにいた。


「おまえ…」


「え…⁇きゃ…っ」


青峰くんが何か言おうとしたけど、
わたしはまた後ろから人に押され、
青峰くんに抱きついてしまった。


「ご…ゴメンねっ。すぐ…」


…⁈


すぐに少しでも離れようとしたけど、
青峰くんにギュッとされ、
むしろさっきよりくっついてしまった。


「あ…青峰くん⁈」


青峰くんは何も言わなかった。
その代わりなぜか、
さっきよりも強く
わたしを抱き締めていた。


は…恥ずかしい…っ。


顔が真っ赤なので、
わたしはずっと
青峰くんの胸元を見ていた。


どうしよう…。


♪〜◻︎◻︎駅〜◻︎◻︎駅〜♪


「おいっ!行くぞっ!」


「えっ⁈あ、黄瀬くんが…!」


まだ地元の駅ではない。
でも、気がついたら、
青峰くんに手を引かれ、
電車を降りていた。


「青峰くん⁈どうしたの⁈」



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