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〜Mint Candy Story〜

第18章 -初恋-(青峰大輝)**


-中3…夏-


青峰くんとは中1のあの出会い以来、
お弁当をたまに作ってあげたり、
一緒にバスケをしたり、
どんどん距離が縮まり、仲良くなった。


ずっとさつきのコトが
気になっていたけど、
さつきに青峰くんのコトは全否定され、
黒子くんのコトが好きだと
打ち明けられた。


しかも、わたしの気持ちには、
とっくに気づいていたらしい。


さすが、さつき…。


でも、青峰くんは、
バスケがうまくなればなるほど、
すごく変わっていった。

青峰くんとは、
会えば普通に話していたけど、
バスケの話は一切しなかった。


青峰くんと話すのは、大抵屋上。


屋上にいるコトは、
さつきが教えてくれた。
中2の夏頃から、
青峰くんを探すときは、
まず屋上からというのが定番だった。


もちろん全中の後も
それは変わらないわけで…。


「やーっぱりココにいた!」


「…っだよ?すみれか。」


「またサボリ?」

もう放課後だけど、
この時間からココで寝てるってコトは、
5時間目の授業はサボったのだろう。
寝転がっている青峰くんの所まで
行って話しかけた。


「…今日ピンクか?」


「きゃあっ‼︎青峰くんのバカっ‼︎」


気をつけていたはずなのに、
近づきすぎたらしい。
スカートの中を覗かれないように、
わたしは青峰くんの横に座った。


「叫ぶなよ。うっせぇなー。
で、何しに来たんだよ?」


「また…スカウト来てるみたいだよ。
先生、探してた。」


「どーでもいー。
つか、すみれ、膝貸せ。腕痺れた。」


「ちょっ…また⁈」


青峰くんがバスケがうまくなりすぎて、
部活の練習に参加しなくなってから、
変わったコトがもう一つ…。


少し大胆になった…と思う。


青峰くんは、
屋上では、大抵膝枕をねだってきた。
はじめは恥ずかしかったけど、
だんだん慣れてきてしまった。


「高校…どうするの?」


目を閉じている青峰くんの顔を
ジッと見つめて聞いた。


「あ⁈別に…。」


「…バスケは?」


バスケの話はいつも避けていたのに、
高校の話の流れから、
思い切って聞いてみた。


「あんな試合しても、
スカウトくるんだぜ?
…バカげてるよな。」


そう言った青峰くんは、
目を開けてわたしの胸に手を伸ばす。



パチン…!



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