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〜Mint Candy Story〜

第18章 -初恋-(青峰大輝)**


-現在-


「そういえば、すみれっち、
最近桃っちに
会ったりしてるんスか〜?」


金曜日、部活が終わり、
中学からの腐れ縁の黄瀬くんと一緒に
駅までの道を歩いていた。
腐れ縁とはいえ、
黄瀬くんはキセキの皆の中で、
1番話しやすかった。
わたしは交換留学制度に惹かれて
海常高校を受けたけど、
まさか、黄瀬くんと
同じ高校になるとは思ってなかった。
たしかに海常はバスケ部強いけど、
強豪校なら他にもたくさんあるし…。


「え…?さつき?
さつきはちょいちょい会ってるよ。
さつきにマネの仕事相談したり…。」


「ふぅん…じゃ、青峰っちは?」


「えっ⁈あ…会ってないよ。」


黄瀬くんはわたしの気持ちを、
知ってか知らずか、
突然青峰くんのことを聞いてきた。


変なトコ鋭いよなぁ…。


海常高校は女子バスケ部がないから、
高校は部活しなくていいかなぁ…
って思ってたけど、
黄瀬くんに熱心に誘われて、
わたしはマネージャーになった。
でも、バスケ部の
マネージャーになれば、
どこかで青峰くんと
繋がっていられるかもしれない…
不純な動機があったことは
否定できない。


わたしはどこまで
ダメな女なんだろう…。


「すみれっちって、ほんっと〜に
青峰っちと付き合ってないんスか?」


「えっ⁈な…なななんで⁈
てゆうか、なんで青峰くんと
付き合ってるかとか聞くの⁈」


「ククッ…はははっ♪
すみれっち、わっかりやす〜♪
テンパりすぎっスよ〜♪」


「黄瀬くんっ‼︎」


わたしは思わず
真っ赤になってしまった。


「じゃ、すみれっちのコト、
オレが狙っちゃおうかな♪」


「え〜?もう。何言ってるの?」


「ハハ…そうっスね。
大丈夫っスよ♪
オレはすみれっちの味方っス☆」


そう言った黄瀬くんは、
ニッコリしてわたしに顔を近づけ、
わたしの顔を覗き込んできた。


…っ⁈


突然黄瀬くんに顔を覗き込まれ、
不覚にもドキッとしてしまった。


わたしは恥ずかしくて、
黄瀬くんをグーッと押し退けて、
先を歩いた。



青峰くんとは仲は悪くない…はず。
でも、キスをされたあの日から、
なんとなく青峰くんに
避けられている気がして、
わたしも意識してしまい、
うまく話せないままだった。

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