第10章 -理想-(火神大我)*★
紅茶を入れてくれた
かんなが戻ってきた。
かんな
「今日ゴハン食べてかない?
お母さんがみつばもどうかって。」
かんなのお母さんの料理は絶品♪
わたしも大好きだった。
みつば
「いいの?
じゃ、お言葉に甘えちゃおうかな。」
それから今度はかんなの話を聞いた。
(緑間くんとの初デートの話♪)
緑間くんと付き合うようになって、
最近はかんなまでオハ朝信者だ。
でも、嬉しそうなかんなを見ると、
わたしまで嬉しくなるから、
かんなの話を聞くのは好き。
かんなは緑間くんのことを
家族に話しているみたいで、
食事中も緑間くんの話題だった。
美味しいゴハンと楽しい会話で、
少し気も紛れ、かんなの部屋に戻り、
何気なくスマホを見た。
…メール?
みつば
「火神…っ⁈」
かんな
「え?どうしたの?」
みつば
「火神から…メールきてた…。」
わたしはポカンとして、
スマホの画面を見つめていた。
かんな
「ほんと⁈なんてなんて⁇」
わたしはかんなにスマホを見せた。
かんな
「”元気か?”…?火神くんらしいね。」
かんなはクスクス笑っていた。
みつば
「…なんて返そう。」
受信時間を見たら、
ちょうどゴハンを食べ始めた頃で、
だいぶ時間がたっていた。
かんな
「”元気か?”って聞いてるんだから、
その返事でいいんじゃない?」
かんなのその言葉に、
わたしはほんとに”元気だよ”と、
返信をした。
ピピッ♪
それからすぐ火神から返信がきて、
わたしはタイトルに入力してたことに
やっと気づいた。テンパりすぎ…。
でも、”火神は元気?”って聞いたのに、
”おう”としか返してくれないから、
合宿のことを聞いてみた。
そしたら…………
プルルッ♪
みつば
『うわっ…っ…か…がみ…?』
火神から電話がかかってきた。
かんなもビックリして、
わたしのほうを見ていた。
火神の怒鳴る声…。
わたしは何も言えなかった。
火神を避けちゃう理由なんて…
言えないよ。
火神
『おまえ、今、家か?』
みつば
『え…?あ…かんなの…家…。』
火神
『あ?藤宮んち⁈神社か。
よし。今から行くから、待ってろ!』
みつば
『え⁈来るの⁈なんで⁈こ…困るっ!』