第9章 -安心-(木吉鉄平)*
「今しとかないと、
またいつ青峰がすみれを狙って来るか、
わからんからな。」
オレは二カッと笑って
すみれを見つめた。
「木吉くんとしかしないもん。」
「オレもすみれとしかしない。」
オレはさらに力をこめて、
ギュッと抱きしめた。
さっきよりも
すみれの胸の感触を感じた。
「あ…着替えてくるね。」
くっつきすぎたのか、
すみれが赤くなっていた。
「…もったいないな。」
「え?」
「すみれの水着姿滅多に見れないし、
せっかく可愛いのにな。」
そう言うと、すみれのTシャツの裾を
恥ずかしそうにキュッと押さえた。
「もう。木吉くんのバカっ。」
「すみれ、痛いって。」
赤くなったすみれは、
オレをポカポカ叩いてきた。
そんなすみれが可愛くて、
オレはずっと笑っていた。
---End---
→next another side