第9章 -安心-(木吉鉄平)*
-日向side-
「木吉〜っ!右だ、右っ!
そっち非常口!」
「ん?あ…あぁ。ほんとだ。」
午前中のプール練のために
屋内プールに向かっていたら、
木吉が思いっきり道を間違えた。
「はぁ。お前、大丈夫かよ?」
「あぁ。すまんすまん。」
朝から…っつぅか、
昨日の夕飯くらいからか…
木吉、変だ。
元々変な木吉がさらに変になるなんて、
理由はひとつしか思い浮かばねぇ。
「なぁ?檜原となんかあったか?」
「…っ⁈いやぁ…なにも…。」
…なんかあったんだな。
とりあえずそれ以上はつっこまず、
屋内プールに入った。
ガチャ…
「「おぉ〜っ‼︎」」
「なんだ?」
ドアを開けると桐皇の奴らの
歓声のような声が聞こえてきた。
「おぉ♪桃井といい勝負だな。」
「若松、見過ぎだぞ。
まぁ、たしかになぁ。」
「とか言って諏佐さんも
ちゃっかり見てんじゃないっすか⁈」
「ん〜同じ巨乳やのに
なんでウチのマネージャーは
料理あかんのかなぁ…。」
「み、皆さん女性に失礼ですよ。
あ…偉そうなことを…!
す…すみません!すみません!」
「げ〜ぇ。オレも昨日今吉サンと
同じこと思っちまったし。
つか、すみれ、やっぱいーなっ♪
似合ってんじゃん!」
オレたちは皆が注目してる先を見ると、
カントクと桃井、
そして、なぜか檜原が
ビキニ姿でプールサイドにいた。
正確にはカントクはいつものやつ
(谷間が見えないやつ+ショーパン)
桃井は前にも見たミントグリーンの
けっこう際どいビキニ。
相変わらず似合ってるし、
あの胸の破壊力…が、なんとも。
檜原は白地に花柄のビキニで、
谷間がかなり…。
中学ん時から知ってるが、
こいつ、こんなだったか…?
女って変わるもんだなぁ。
つか、カントクも変わるのか??
「「おぉ〜〜〜っ‼︎」」
桐皇に負けず劣らず、
誠凛メンバーも歓声をあげた。
桐皇は桃井には慣れてるんだろうけど、
ウチからしたら、珍しく…というか、
普段はおがめない巨乳が2人も‼︎
そりゃ、巨乳慣れしてない
(カ…カントク、すまん!)
オレたちからすれば、鼻血もんだ。