第9章 -安心-(木吉鉄平)*
「…おっ。」
そんな中突然、
青峰くんはスタスタ歩いて、
すみれの前に行った。
鉄平と話していたすみれは
キョトンとして青峰くんを見てる。
「な〜あんた見たことないな。
誠凛の新しいマネージャー?
名前なんてゆーの?」
「ちょっ。大ちゃん‼︎失礼でしょ!」
(((青峰…絶対胸見たな…)))
慌てて飛んでくる桃井さんと、
呆れ顔の桐皇の皆さん…。
でも…
「あのね、人に名前を尋ねる時は、
まず自分から名乗るものでしょ?」
すみれはジッと青峰くんを見上げて、
一言だけ言った。
「はぁ⁈」
「おいっ。すみれ!やめろって。」
「はぁ⁈じゃないでしょ?
だいたい初対面で礼儀がなってない!」
すみれは鉄平が止めても止まらない。
すみれは普段から言葉遣いには
人一倍厳しい。
よく火神くんの言葉遣いも直している。
だからって、他校の…
しかも、青峰くんにまで言うとは…。
「あ…青峰大輝だ…」
青峰くんはすみれに圧倒されたのか、
素直に答えた。
ウソ…⁇
「大…ちゃん⁇」
「へぇ。おもろいやん♪」
周りの驚きも気にせず、
すみれは青峰くんと話していた。
「1年生?」
「あぁ。
つか、オレ名前言ったぞ⁈」
「あ!そうだね。ごめんごめん。
檜原すみれです。2年だよ。
合宿だけ参加するの。よろしくね。」
「あぁ。」
(ふぅん…Eか…Fってとこか。)
「すみれはウチのマネージャーだ。」
急に鉄平が横から入ってきて、
その大きな体ですみれを隠した。
鉄平…⁈
まさか…
すみれを青峰くんから遠ざけた…⁇
「あぁん⁈」
「だから、すみれは”誠凛の”だから。
ちょっかいは出さないでくれよな。」
「…♪ふーん♪」
((((これって…⁈))))
日向くんはじめ、
ウチのメンバーも驚いていた。
「すみれもだな〜。
お前だって彼とは初対面だろ?
いきなり説教とかしないようにな。
わかったな?」
「はーい。」
鉄平にとっても
いい刺激になってるのかしら…?
あんなこと言うとは思わなかった。
2日間…楽しみね♪