第9章 -安心-(木吉鉄平)*
-木吉side-
「〜というわけで、
週末に合宿しまーーす♪
桐皇と一緒だし、皆気合入れてね♪」
部活後、イキイキしたリコが
ご機嫌で合宿を発表した。
「はは…。
相変わらずリコは張り切ってるなぁ。」
(今回の張り切ってる理由はお前だよ…)
「あ、そういや、檜原があとで
ケーキ持ってくるって。」
「すみれが?そっか。楽しみだなー。
あれ?日向、すみれのトコ行ったのか?」
「えっ⁈あっ…それはだな…」
ん?なんで焦ってるんだ?
「あ、あと今回もすみれが
マネージャーとして
合宿参加してくれるから、
皆よろしくね。」
「「やったーー‼︎」」
「やりぃっ♪
これで飯は大丈夫だなっ!」
「オレ…料理しなくていいんすね。」
コガと火神がガッツポーズをして
喜んでいた。
「そぉねぇ♪
皆思う存分練習できるわよね〜♪」
リコの笑顔に皆が凍りつく。
「うん♪
リコがいつもより燃えてるな。
あ、それ頼みにすみれのトコに
日向も行ってたのか〜。」
「あ…?あぁ。」
(今…嫉妬したわけじゃないよな?)
「すみれちゃん、
もうウチのマネージャーに
なっちゃえばいいのにねぇ。」
「すみれさんて、
家庭科部なんでしたっけ?」
コガと黒子の会話に伊月が加わる。
「あぁ。中学の頃からな。
カントクと仲いいから、
スポーツ用のメニュー考えたりとか、
そういうのもうまくてさ。」
「そんなことまでできるのかぁ。」
「そういえば、
こないだサッカー部の奴らも
すみれちゃんにマネージャー
頼みに行ってたらしいよ。」
「…っ⁈それ、本当か⁈」
オレは思わずコガの腕を掴んだ。
「うん。料理抜きにしても、
すみれちゃんて可愛いし…。
サッカー部の林がゾッコンらしいよ。」
(ウソじゃないもんね♪)
「あー。すみれさんて、
1年でも人気ありますよー。
ほわんてして料理上手で優しいって。」
「おっ♪福田やるじゃん♪
伊月〜♪木吉、焦ってるかなぁー♪」
(ボソッ…)
「福田はワザとじゃないだろ?」
(ボソッ…)
ガラッ…
ん?誰か来たか…?
おっ!